結論から言おうと思う。
俺達は結局ゲーセンには行かなかった。
足りない物は貸すからと言うコウジの言葉に甘えて超特急で準備を終えた俺と、母さんに軽く挨拶をしたコウジ
なんとなく気まずくて母さんには当初の予定であるコウジの家に荷物置いてゲーセン行くと伝えたけれど、
俺達はコウジの部屋に荷物を置くと同時に盛った。
コウジに腸内洗浄をしてもらうのは凄く恥ずかしかったし、
洗浄してもらってるだけなのに感じてしまったことも恥ずかしかったけれど、コウジに穴がジンジンする位に解されて快感でバカになって。
漸くコウジと繋がった頃には、俺はハジメテの筈なのにめちゃくちゃに乱れてしまった。
気持ちイイばかりが先行する頭の中でダメだとは薄ボンヤリ思ったけれど、俺達は結局金曜日の夕方以降をセックスで潰してしまった。
コウジが所謂絶倫ってやつだったことも要因の一つではあるが、俺も大概淫乱だった。
オナニーの回数は少ない方だったから性に淡白な方なんだろうなと今まで思っていたけれど、多分、受け身の快感が欲しかったんだと思う。
望む快感を望むがままに与えてもらえる代わりに、俺もまたコウジが望む言葉や行動を返す。
それだけでアホみたいに幸せな気持ちになったのに、
目が覚めると汗とかその他もろもろでベタベタだった身体はスッキリしてて、目の前にはすやすやと眠るコウジが居る。
なんだこれ。
幸せ過ぎて吐きそう。
カーテンから漏れる光は眩しくて、少なくとももう夜は明けたことが分かる。
何時かは分からないし興味無いけど。
どうせ今日は土曜日。
ギシギシと痛む身体を無視して、コウジの寝顔をじっくりと観察する。
木曜日の夜もうちに泊まったけど、俺のが先に寝たし後に起きたから寝顔を見たのが今日が初めてだ。
―――睫毛長い。鼻筋シュッとしてる………
羨ましいけど、パーツのバランスが取れてるのはきっとコウジだからだろう。
俺が同じパーツになったところで、こんなにキレイな顔にはならないと思う。
あ、耳にちょっと塞がり気味のピアスホールある。
一回も見たことないけど、ピアス開けてたんだな。
学校では付けられないかもだけど終わったら付ければ良いのに。
絶対似合うと思う。
「んっ………誠也………?」
「あ、ごめん。起こしたか?」
ずっと見てたから、視線を感じたのかもしれない。
寝起きの掠れた声がセクシーだなと思いつつ髪を撫でれば、嬉しそうに目を細めて俺を抱き寄せた。
今気付いたけど、俺コウジに腕枕されてた。
「身体痛くない?」
「痛い、けど平気。」
好きだっていっぱい言われた。
俺も好きだっていっぱい返した。
愛してるっていっぱい言われた。
俺も愛してるっていっぱい返した。
この痛みがその代償だって言うのならば、俺は全然平気だし慣れる程して欲しいと思ってる。
「ごめんな、がっついた。」
「俺ももっとって言ったんだから、お互い様だろ。」
確かにコウジからいっぱい求められたけど、言われるがまま受け入れた訳じゃない。
俺だって欲しかったし、ここまでにしようかって言われた言葉に首を振ったのは俺自身の意思だ。
コウジばかりが悪い訳じゃない。
「でも付き合って一日目でコレはヤり過ぎだろ………ヤリ目じゃないのに………大事にしたいのに………」
俺の額や瞼にキスをいっぱいしながらコウジはそう言ったけれど、何がダメなのかさっぱり分からない。
まあ確かに、付き合った途端にヤってるからヤリ目と思わる可能性もあるのか。
でもこうして抱き締められたりキスされたり、そもそもそんな事言われた時点で大事にされてるって勘違いできるけどな。
「コウジは俺とシた事、後悔してる?」
「それはない。めちゃくちゃ幸せだったし後悔なんてする筈ない。」
「じゃあ俺がコウジとヤリ目で付き合ってると思う?」
「それはないと自信持って言えるけど、そうならそうで小悪魔チックで有り。俺だけの誠也に堕とす。」
「早口だな………まぁ、つまりそういうことなんじゃないか?」
そもそも大切にされてるされてないって、どっちかと言えば主観だし。
第三者目線で決まるものでもないだろう。
大事なのは自分達がどう思っているのかって話だと思う。
俺はコウジに大切にされてるって感じるし、コウジも俺を大切にしてくれているのならば、それが事実だ。
「………誠也が男前過ぎて辛い。俺女々しくない?」
「そうか?コウジの方が男前だと思うが。」
外見も中身も男前なのはコウジだし、今までずっと逃げ回っててコウジの背中に守ってもらって。
やっぱり俺よりもコウジの方が男前だと思うけどなぁ。
そう伝えてみるも、どこか納得のいかない表情をされてしまうのでそっちの方が納得いかない。
………てか
「コウジ、腹減った。」
「あー、言われてみれば………今何時?」
俺に腕枕したまま体を捻ってスマホを探す動作にドキッとする。
これがアレか。
一昔前流行ったというモテバック的なアレか。
してる奴見たことないけど。
「十時か………朝食ってかブランチの時間だけど、今から何か食べる?昼まで待つ?」
「待てない。食べよう。」
意識したらホントお腹空いた。
ぐーぐーという可哀想な音が聞こえないのだろうか?
聞こえたら聞こえたで恥ずかしいけれど。
そんな俺に苦笑しながら腕をゆっくりと引き抜いて俺の頭にキスをしたコウジは、グッと伸びをしながら起き上がるとご飯作るねとベッドから下りた。
俺も泊めてもらっている身だからせめて手伝わねば。
「………い"っ!」
「誠也!?大丈夫か!?無理するな!」
そう思って起き上がろうとするも、腰がありえない位痛くてベッドに逆戻りする。
じっとしてたら平気なのに、調子に乗った結果は思った以上に負荷が掛かっていたらしい。
ズキズキと痛む腰をコウジが摩ってくれるけど、起き上がれそうにない。
「大丈夫じゃない………でも飯食いたい………」
帰りついて直ぐセックスにもつれ込んだから、昨日の夜から何も食べれてない状態だ。
痛いけど、空腹であることは変わりない。
痛みじゃ腹は膨れないんだ………!
「分かった。じゃあベッドで食べれるように作ってくるから待ってて。」
行かないでって思ったけれど、コウジが動かないと飯は出てこないのでグッと堪えて頷く。
それにしても作ってくるということはコウジは料理ができるということか。
………負けない、俺も料理できるようになる。
コウジは恋人は甘やかしたくなるタイプと言っていたけれど、俺はただただ甘やかされるだけじゃなくて極力対等で居れたらと思う。
おんぶに抱っこは、いくらコウジが望んでいたとしても流石に嫌だ。
俺如きが何を、と人は言うだろう。
けれどもコウジに愛されまくりで無敵になった俺はきっと、身の程はちゃんと死ぬ程理解しているので黙って見ていろと中指立てて笑えるのだ。
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